資源としての樹木も非常に有益なのだ!

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樹木は生物が生産する有機物資源としても、とても優秀で有益です。木材は炭素として全世界で年間550億㌧以上の生産量をほこり、その利用は建築用材だけでは決してありません。私たち造園業で発生する廃材(庭木や街路樹の剪定や伐採で大量に発生します。)は堆肥化して利用したり、チップ化して敷均し材として再利用したり、はたまた薪や燃料として燃やしたりしています。でも今進行しているのは、バイオ燃料や工業原料への変換の試みです。しかし現在の技術では木材を構成する難分解性物質(たとえはリグニン・セルロースやヘミセルロース)を分解するには非常に多大なエネルギーが必要なようです。少し前の投稿(昨年11月3日)で「地球最大の生物はキノコだ!」と書きましたが、キノコの成長に欠かせない「効率よい難分解性物質の分解能力」に目を付けた研究発表が科学誌『ネイチャー・ケミカル・バイオロジ』(1月29日付)に掲載されました。(以下、フランス農学研究所らの国際研究グループの発表です。)

自然界では様々な菌類が木材を分解し生活し生存しています。研究グループによると腐朽が進んだ老木でよく見かける「サルノコシカケ」の酵素を調べた結果、溶解性多糖モノキシゲナーゼ(LPMOと略されてます)と呼ばれている酵素群がキシラン(ヘミセルロースの主成分)を効率よく分解することがわったとのことです。このLPMOの働きの研究がさらに進めば「木材を効率よく分解」し工業利用やエコロジー利用に飛躍的・革新的に貢献するとしています。

昨年11月の投稿で地球上最大の生物として紹介した「オニナラタケ」

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