地球上の最大の生物はシロナガスクジラ??(いえいえ違います)そのゲノムの解読に成功だ!!

投稿日:2017年11月5日 更新日:

最大の生物といえば動物の「シロナガスクジラ=体長34m、体重190t」を思い起こす人が多いと思います。が植物に目を向ければ、樹木ではジャイアントセコイアの「ハイペリオン=高さ115.5m、体積530㎥、幹周48.4m・樹齢800年ともいわれる)があります。でも地球上で最大なのはキノコの仲間で数千年前から生きていて、アメリカ西部のオレゴン州に生息する「オニナラタケ=965㌶の範囲に広がり、重量544t」と推定されています。その「地球上最大の生物のゲノム(全遺伝情報)の解読が完了した!」と『ネーチャー・エコロジー・アンド・エボリューション』(10月30日付)に、ハンガリー科学アカデミーなどの国際研究グループにより発表されています。解析の結果、近縁のキノコ類に比べて組織を構成する成分を分解する遺伝子(酵素)を多く含んでいることが判明しました。オニナラタケは樹木の難分解性の物質といわれるセルロースやヘミセルロース、リグニンなどを効率よく分解して栄養にしています。樹木の根に侵入し菌糸を広げ、そのあとも「新たな樹木で増殖を続けていける遺伝子を獲得してきた」ということなのです。それら解読したデーターの解析が進めば「たくさんあるキノコの中で、なぜオニナラタケが地球上最大の生物になれるか」が解明されていくでしょう。

植木屋業界では、オニナラタケは樹木の根腐れ病を引き起こさせることでもよく知られています。今後、この研究により「根腐れ病の被害を抑制する」対策が進むことも期待できます。

 食用にもなる「オニナラタケ」

 

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